ジョンM. アンジェロ
1941年6月3日生
2016年1月1日没
ジョン・アンジェロは、1988年にマイケル・ゴードンと共にアンジェロ・ゴードンを設立し、27年間の長きにわたり最高経営責任者を務めました。
ジョンは1966年にニューヨーク証券取引所において立会場の債券トレーダーとしてキャリアをスタートし、ほどなくしてベアー・スターンズの裁定取引グループに採用されました。その後、L.F.ロスチャイルドに加わると瞬く間にリーダーシップを発揮し、1975年に同社パートナー、最終的には副会長の任に就きました。そして同社在籍中にマイケル・ゴードンと出会い、共にディストレスト証券、リスク裁定取引・転換社債裁定取引戦略の運用を手掛けます。
1987年の株式市場の暴落をきっかけに、ジョン・アンジェロとマイケル・ゴードンは、オルタナティブ資産の運用に特化した投資運用会社であるアンジェロ・ゴードンを設立します。両名が最も大切にした目標は、最高の倫理観を持って事業に取り組み、彼らの理想を支持し協調しあう投資の専門家を採用し、何にも増して顧客を優先することでした。
ジョンは、慈善活動家としても広く知られていました。ロナルド・マクドナルドハウス・ニューヨーク(病気の子どもとその家族が利用できる一時的な滞在施設)、ホイットニー美術館、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ニューヨーク植物園、スミソニアン協会、セントラル・パーク管理委員会、メモリアル・スローン・ケッタリングがんセンター、ビルドオン(buildOn; 都市部の若者に教育と奉仕の機会を提供するNPO)など、信念を持って多くの活動を支援しました。また、彼自身が創設したハリウッド従業員教育基金を通し、ニュージャージー州ディールにあるハリウッドゴルフクラブの従業員の子供たちに学費を全額支給し、セント・ローレンス大学NYCセメスターの設立の折には、アートおよびファイナンスの学習およびインターンシップ機会を提供しました。サザビーズの取締役会メンバーも長年務め、近年はダラスにあるジョージW. ブッシュ・プレジデンシャル・センターの取締役にも就任していました。
ジョン・アンジェロの創造力や熱意、協調性、寛容性、誠実さ、そして顧客第一主義の功績はこれまでも、そしてこれからもアンジェロ・ゴードンを動かし続けます。同氏はアンジェロ・ゴードンを牽引した思想家でマイケル・ゴードンの最高のパートナーであり、数え切れないほどの慈善活動を惜しみなく支援しました。多くの従業員がジョンに感じた絆は、当社の企業文化の強みに反映されています。ジョン・アンジェロは全従業員の成功の一翼を担い、従業員に対して創造的思考を奨励し、「決して立ち止まらぬ」ことを教えました。当社一同、同氏を偲びながら、全力で前進を続けます。
ジョン・アンジェロは妻であるジュディー・ハート・アンジェロと48年連れ添い、3人の子供ジャック、ケイト、ジェシー、そして5人の孫に恵まれました。